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お菓子な気持ち 2

 04, 2011 00:00
「これ可愛いでしょう?部下に買いに行かせたらこれ買って来てくれたの」
 茫然と見ている比嘉に向かって真琴は嬉しそうな顔を見せた。
「はぁその場で買い替えなかった真琴さんも凄いですが、これを買って来た部下も凄いですね」
「でしょう?トムってセンスあるんだよねぇ」
 取り方によっては皮肉にもなる言葉を受けた真琴は、至極ご満悦のようだった。

「私は着替えも持って来ていませんので、一度部屋に支度に戻ろうと思っております」
「ええっ?帰るの?僕のお願いは?」
「二時間くらいで戻りますので、その時でも宜しければ」
「二時間か……じゃ寝て待っているから、なるべく早く帰って来てね」
「はい、畏まりました」
 頭を下げながら、比嘉は今夜会う予定だったセフレと会えない事を少し残念に思った。

 特定の相手を作らない比嘉は、仕事の合間を見てバーに行き、そこで気の合う相手を見つけ性処理をしていた。恋人が欲しくない訳ではないが、社長秘書というのは結構ハードな仕事であったし、時間も不規則である。
 なかなか思うように会えないと不満も募るし喧嘩も絶えなくなる。だから比嘉は気楽に付き合えるセフレが何人かいた。みんな同じような忙しい連中で、お互いの都合が合えば、お互いを利用する、そんな大人の付き合いをしていた。

 比嘉はこのホテルから車で二十分程離れたマンションに一人暮らしをしていた。3日分の着替えを用意しながら、電話を掛け今夜会えなくなった事を伝えると、相手もあっさりと頷く。比嘉が都合悪ければ他の男を見つけるだけの事なのだ。
 そんな付き合いを寂しいと思わない訳では無いが、煩わしさと天秤にかければ、一人の方が楽という答えが導き出されるのだ。

 着替えをバッグに詰めながら、これからの三日間を思うと渋い顔になってしまう。子供か大人か判らない真琴だが、自分の上司だという事だけは事実だ。バッグを閉めながら比嘉はまたひとつ溜息を吐いた。


 比嘉がホテルの部屋に戻ると真琴はキングサイズのベッドの中ですやすやと寝息を立てていた。だがサイドテーブルの上に大きな紙が置いてあり、そこにはマジックで『戻ったら寝ていても絶対起してね』と書いてあった。
 寝ている所を起こさせてまで何を強請るつもりなのだと、比嘉は思いながらも真琴の横で声を掛けた。

「真琴さん、戻りました。起きますか?」と。
「あ……うん起きる、起して」と甘えたようにベッドから手だけを真琴は出した。
 比嘉はその手を引き体を起こしてやった。だが真琴はそのまま比嘉に体を預けたまま自分の意思で起き出そうとはしなかった。

「眠いのなら、もう一度眠りますか?」と聞くと「出して」と真琴がまたもや主語のない言葉を吐いた。
「どこに何を出せばいいのですか?」
「僕溜まっちゃったから、僕の精子を外に出して」
「…………えっ?」
 何か聞き違えたのかと比嘉は固まったが、気を取り直してもう一度聞いてみたが、返ってきた答えは同じだった。

「早く…もう一杯なの、急な帰国で忙しかったから、僕暫く出してもらっていないの」
「いつも誰かに出してもらっているのですか?」
「うん、最近は部下のトムだよ」と何でもない事のように真琴は言う。
 トム……この派手なパジャマを買って来た人物だ。

「どうやって出しましょう?」諦めたように比嘉が聞く。
「比嘉さんのやりやすい手段でいいよ、でもお尻は弄らないでね、こう見えても僕処女だから」
 比嘉は真琴の言葉にくらくらと眩暈がしてきた。

「今更……処女ですか?」
「そうだよ、だって好きな人にあげたいじゃん?」
「まぁそんなものでしょうね」

「それより早く~」
 そう言ってお菓子柄のパジャマのズボンを真琴は自分から下した。見た目と同じ年よりも若い可愛いらしいペニスに比嘉は真琴に気づかれないように失笑した。
「手でよろしいですか?」
「お口~って言ったらしてくれるの?」
「出来ない訳ではありませんが……」
「じゃ両方でしてっ」
 言葉に興奮しているのだろうか?言いながらも真琴のペニスが元気に勃ち上がってきた。

「はぁ……ん早く……」
 度重なる催促に比嘉は諦めて、ベッドの横に跪いた。
 比嘉が真琴のペニスを手に握り、数回扱くと更にそれは固さを増し、先走りの露を溢れさせている。
「随分と溜まってるようですね?」
「うう……ん、あぁん……気持ちいい」
 その声に比嘉は何だか本当に子どもに悪戯しているような気分になってしまった。

 比嘉は今まで自分の周りに居ないタイプの見た目と、奔放な雰囲気に飲まれ、つい真琴のペニスを咥えてしまった。
「やぁ……ん」そう喘ぎながら真琴は腰を押し付けて来る。
 ちろひろと舐めたり、吸ったりしながらも手で双球を弄る事も比嘉は忘れなかった。
「あぁぁん、上手ぅ~僕出してもいい?」
 まだ口に含んで1分くらいしか経ってはいないが、真琴は射精を訴えてきた。早く達ってくれた方が比嘉は楽だと思ったが、少し意地悪な気分になり含んだペニスを外した。

「いや~ん、だめっもっと、もう少しだったのにぃ」
 拗ねる真琴に向かって「男でしたらもう少し長持ちさせないと駄目ですよ」と教えた。
「じゃあと1分我慢する」素直な真琴のペニスを比嘉は再び口腔に収めた。


 頑張って2分もたせた真琴がとうとう比嘉の口の中で吐精した。
「あぁ……っ、気持ちいいっ比嘉さん上手――」
 比嘉は一瞬躊躇ったのち真琴の吐き出した精液を飲み干した。
「えっ?あっ?どうしてゴム使わなかったの?」
「そんな余裕はなかったですし、用意もしていませんので」
 まさか比嘉はこんなお願いが待っているとは想像もしていなかった。

「凄い……生だったから、あんなに気持ち良かったんだ……」
「いつもはスキンを使うのですか?」
「勿論、いくら部下でも生ではしてくれないよ」
「では、次からは私もスキンを使いましょう」
 比嘉の言葉に真琴の目が輝いたのを見て、比嘉は内心舌打ちしてしまった。まさか次の約束までを自分からしてしまうとは失態であった。

「本当に、次も比嘉さんがしてくれるの?嬉しいなぁ」
「ま・まぁ……でも早くそういうお相手を見つけて下さいよ、私だって忙しい身なのですから」
 ホテルに篭る3日間は仕方ないが、それ以降は御免こうむりたい、自分にも自分の性生活があるのだ。
「でも、比嘉さんが男もイケル人で良かった」
「わ・私は……今回は仕方ないと思いまして……男が好きと言うわけではありません」

 比嘉はここで自分がゲイだとバレることは非常に具合が悪かった。
 今後何もかも自分が処理するようになるのを避けるために否定しなければならないのだ、だが言い終わり真琴を見るともう軽く寝息をたて夢の中の住人になっていた。

 比嘉は大きなため息を吐いてから自分もシャワーを浴び、真琴の隣のベッドに滑り込んだ。
「ふぅ……疲れた」
空港に迎えに行ったり荷物を取りに行ったり、揚句の果てには上司の性処理までしたのだ、疲れない訳がなかった。そんな事を考えながら比嘉もいつしか深い眠りに落ちて行ってしまった。


 明け方比嘉は下半身に違和感を感じて目が覚めた。
「ま・真琴さん!」
「あぁおはよう比嘉さん」
「おはようって、何をしているのですか?」
「何って?見れば判るでしょう?お礼だよ」
 そう言うと真琴はまた比嘉の布団の中に潜ってしまった。


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